「若者の旅行離れ」VWCタウンミーティングに出席して

 「若者の旅行離れ」をテーマとしたVWC(ビジット・ワールド・キャンペーン)事務局主催によるタウンミーティングが、9月19日、東京ビッグサイトにおける世界旅行博の会場内ステージにて実施された。

 冒頭、和歌山大観光学部の廣岡教授により、若年層の海外旅行動向についての調査データが発表され、その後、業界関係者および現役の大学生(観光学部所属が中心)による意見交換という流れであった。

「行きたいと思える魅力的なツアーがない」
「海外旅行は目的ではなく手段だと思う」
「旅行会社が『安さ』ばかりを謳うことで魅力を損なっている」
 などの意見が学生から出されたのに対し、

 業界側からは
「以前はヨーロッパを一ヶ月かけて鉄道で回るというような面の旅行をする若い人が多かったが、最近はローマとフィレンツェというような点だけになってしまった」
「従来は中高年向けのツアーを展開していたが、新たに若者向けのツアーを企画している」
 などの話があった。

 また、学生たちに海外旅行経験を聞いたところ、ほとんどの学生が挙手をしており、「思ったより多いですねえ」と司会の女性が言っていたが、そのあと旅行会社側から「家族旅行や留学を除いて、本当に自分の意志で行った人は?」と質問したところ、その人数がおよそ半減していたことが印象的だった。

VWCタウンミティング

 このような学生も交えての話し合いは、初めての試みということであり、彼らの率直な意見が出されたというのは、意味があったのかもしれない。ただ、本当になぜ若者の旅離れが進んでいるのか、旅行業界の工夫が足りないだけなのか、更にそこから一歩深層に切り込む議論がなかったのが、少し物足りないところであった。

「幼稚園や小学校からのお受験や、テレビゲームの影響があり、子供の頃から旅行や冒険に憧れる気持ちが減っているのではないか」
 私はそのような主旨の発言をしたが、全体の話題の中においては、いささか浮いてしまったような印象もあった。

 ただ最後には、VWC2000万人推進室(年間の海外出国者数2000万人を目指そうという日本旅行業協会のキャンペーン活動)の澤邊室長が登場し、「このまま10年後、20年後になったら、ますます旅行者数は減ってしまうだろう」などと話し、一過性の問題ではなく、未来を見据えて取り組むべき問題だという熱意が感じられた。

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